メールマガジン「幸山せいしマガジン」

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私の持論 ~不出馬の決断にあたって~

2014年07月01日

みなさんこんにちは。晴れ間もある梅雨の期間となっていますが、体調に気をつけて、大雨による災害などに十分注意してください。

 『幸山せいしマガジン vol.110』をお届け致します。

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 [1]コウヤマノート(幸山政史がメルマガ用に特別に書き下ろしています)
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基本的には月1回発信してきた幸山マガジンですが、おそらく初めて2ヶ月間ほど空いてしまいました。申し訳ありませんでした。
既にご承知でしょうが、11月に行われる予定の次期市長選挙に立候補しないという判断を、この間に致しました。私にとって、これまでの約20年間の政治活動の中で、最も難しく、重い判断でありました。

最終的な判断に至るまでには、かなり迷い、悩みました。その点では、早や12年前になりますが、最初に市長選挙に挑戦することを決めた時に似ています。ただ、明らかに異なるのは、12年前は"怖さ"との闘いであった、ということ。「やってみたい」「やらなければ」との強い思いはあっても「もしかしたら政治家として全てを失ってしまうのではないか」といった怖さを振り切るまでに、かなりの時間を要しました。
一方で、今回の場合は"責任"との葛藤がありました。市長には常に責任が伴いますし、長くなるにつれ、その責任は重くなります。政治家としてのけじめと、この12年間で生じた責任に区切りを付けることができるのか、今回もしばらく葛藤が続きました。
もちろん桜町地区の再開発や熊本駅周辺整備、交通網の再編等、ある程度まで見届けたいという気持ちもあり、本来であれば「年度当初には」と考えていましたが、結果的に6月議会の直前にまでずれ込んでしまいました。
もちろん今は迷いや後悔はありません。最後まで市長としての重責を果たすべく、表明後の半年間で、この12年間の評価が決まるぐらいの覚悟で、積極的に課題解決に取り組んでいるところです。

改めてここに記者会見での発言を掲載させていただきます。

「今年11月に行われる予定の次期市長選挙に立候補しないことを決断いたしました。 平成14年12月3日、第29代熊本市長に就任して以来、今日まで多くの皆様からご支援を賜りました。まだ任期は半年ほど残されていますが、先ずはこの場をお借りし、全ての皆様に心からの感謝の気持ちを表したいと存じます。

改めて就任からこれまでを振り返りますと、現職・前市長との間での激しい選挙戦であっただけに、就任直後は様々な困難を伴いました。 県議会議員の経験があったとはいえ、若輩であり、また無名に近かった私が、しかも1ヶ月半ほどの短期決戦で、何故当選することが出来たのか、改めて考えますと、未知数ではあるものの、当時の閉塞感を打破してくれるのではないか、公平公正な市政、市政が身近なものになるのではないか、等といった市民の皆様の様々な期待が生まれ、結集し、大きく広がった結果と受け止めました。 もちろん苦労もありましたが、今でも当時の感動的な場面は確りと脳裏に焼き付いています。初めて市役所に登庁した日、多くの市民の皆様が市役所玄関で出迎えてくれました。そして市長としての第一歩を後押ししてくれました。

そのような状況でのスタートでありましただけに、就任後は、公約も含めて選挙戦で約束してきたことを守り、実行しなければならない、市民の皆様の期待を裏切ることはできないと、どんなに厳しい局面に追い詰められたとしても、決して妥協することなく、公平・公正な市政を実現すべく、次世代への責任を果たすべく、それまで先送りされてきた行財政改革等にも正面から向き合い、一つひとつの課題に必死になって取り組みました。 そんな一期目の4年間を、ぶれることなく信念に基づいて貫き通すことが出来たのは、私が市長として誕生した背景に基づく使命感であり、市民の皆様の変わらぬ応援が常に支えになっていたからであります。

2期目の選挙は、結果的にはダブルスコアとなりましたが、やはり激しい戦いとなりました。その選挙期間中に私に問われたことは「政治的な信念を貫き通すのは構わないが、熊本市の未来のために具体的な成果を出して欲しい」というもので、そのなかでも"政令指定都市の実現"を期待する声は特に強いものがありました。もちろん実現に向けた具体策が選挙戦での争点にもなりました。 2期目のスタート時点では、全く先行き不透明な状況ではありましたが、この際にもやはり市民の皆様の応援を受けながら、県や経済団体の皆様のバックアップも得て、そして合併町の皆様の幾度もの苦渋の決断を経て、何とか3町との合併、新熊本市の誕生、そして政令指定都市の形を固めるところまで漕ぎ着けました。

そして3期目、選挙自体は激しいものではありませんでしたが、任期中に確実に訪れる新幹線開業と政令指定都市への移行を前提として、それまでとは異なった感覚で、また真っ白なカンバス・画用紙に絵を描くような気持ちで公約を練り上げ、その実現に向けて今日まで取り組んできました。3年半が経過し、もちろん百点満点ではなく、公共交通網の再編や花畑・桜町地区、熊本駅周辺の整備等、これから本格的に動き出すものもありますが、少子高齢化や人口減少等をも見据えながら、より暮らしやすく、持続可能で、広域的にも貢献できる都市といった、これからの熊本市の進むべき道を指し示しながら、取り組んでまいりました。

そして12年目を迎えています。振り返ればあっという間のようにも感じられますが、この期間は決して短くはありません。 これまで私は、政治家の定年制について問われた際に、明確に反対の意思を示す一方で、それよりも多選の方が問題である旨の発言をしてまいりました。 政治家は間違いなく権力者であります。特に首長にはあらゆる権限が集中します。もちろんその権限を行使することが役目でもありますので、私利私欲をもたないのはもちろんのこと、公平・公正な政治を行うことを常に心がけてまいりました。 そのことで時には摩擦が生じ、厳しい批判を受け、「市政が停滞するのでは」との懸念を持たれることもありましたが、信頼される市政の実現を市政運営の基本とし、私自身も政治家として大事にしてきたものでもあります。 もうひとつ大事にしてきたものは言葉です。政治家は常に自らの言葉に責任を持たなければなりません。最近の政治全般に対する信頼の低下は言葉の軽さにもあると考えています。私の議会や記者会見等の公の場での発言を「面白味がない」と指摘されることは少なくありませんでした。慎重過ぎたのかもしれませんが、それは、私は常に自らの発した言葉に責任を持つ、そのことも信頼される市政の実現のためには大事なことと、常に意識していたからでもありました。

政治家の出処進退は自らで決めなければなりません。様々な思いが交錯し、迷いもしましたが、最終的には、ここで区切りをつけなければならないと判断しました。最近では、時折、多選の弊害ではないかと感じることもありました。また新たなステージに移った熊本市は、新たな発想も必要であり、そして一人でも多くの市民の皆様の参画の下に進められなければなりません。そのためにも私はここで区切りを付けるべきだと考えました。 市民の皆様には心から感謝しています。また、職員たちに対しても同様です。もちろん、今日で辞めるわけではありません。残された半年余りの期間を、少しでも市政が前進するように最後まで全力を尽くすつもりでいます。」 以上



この中で"言葉の重み"について触れましたが、最近ではまた、言葉の軽重以前の問題かもしれませんが、政治家の発した言葉が世間を騒がせているようです。
また立候補しない理由の一つとして挙げた"多選の弊害"については、もちろん全てに当てはめようとするするものではありませんが、他の自治体において、就任直後に自ら制定した多選禁止に関する条例を自らで改定し、再び立候補されたと聞きました。それも、その方の判断でしょうし、条例改正を議会も認めたわけですから、私がとやかく言う話ではないのかもしれません。最終的にはその行動も含め有権者が審判を下すことになるのでしょう。
公約には流行りのようなものがあり、私が初当選した十数年前は、多選を禁止する条例を公約に掲げて当選した人が少なくなかったようです。退職金の廃止や給与カット等も、有権者に対して分かりやすい公約として、今でも時折使われることがあります。流行りものに決して惑わされることなく、有権者の真贋を見分ける目が試されることになります。
これはまだ断定的な物言いができる段階ではありませんが、ある自治体の若手首長が収賄の疑いで逮捕されました。議員時代から便宜を図っていた業者から、首長に就任後も見返りとして数十万円を受け取った容疑だそうです。
私は今49歳になり、若手と呼ばれる年齢ではありませんが、未だに若い範疇に入れられることがあります。そして若者の行う政治に対して期待されることも少なくありません。ただ、これまでの経験ではっきりと言えることは、決して年齢だけではないということです。政治には人生経験も必要です。また、若くして驚くほど政治のテクニックを身に付けた政治家、いわゆる"若年寄"を私は知っています。だから定年制という形で制限するのではなく、腐敗の温床ともなりやすい多選を制限すべきである、というのが私の持論です。ここでもまた真贋を見分ける力が有権者には求められるということでしょう。

先ほど紹介した、多選禁止の条例を改正してまで立候補された方は、実は再選されています。先述の通り、それが有権者の判断ですからとやかく言うつもりはありません。ただ、気になったのは投票率です。確か20%台であったと記憶しています。もっと高い投票率であったら、結果はどうなっていただろうか、と余計なことを考えてしまいました。
私の表明をきっかけに、市長選挙に向けた動きが活発になってきたようです。先日の議会終了後の記者会見で、所感を求められましたので「極端なことを言えば、出たい人はみんな出ればよい」そして「市民に対して自らの政策を語り、政治姿勢を訴えればよい」といった主旨の発言をしました。無責任に聞こえてしまうかもしれませんが、真剣にそう考えています。そしてどなたが熊本市の新たなリーダーに相応しいか、私自身も確りと見極めたいと思います。


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  [2]コウヤマdata
              熊本市の財政状況

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今回は熊本市の近年の財政状況を調べてみました。(熊本市財政課の発表データより)

一般会計決算収支

         歳入総額    歳出総額    実質収支    
  H13年度  2,311億円   2,259億円    32億円
  H14年度  2,223億円   2,174億円    37億円
  H15年度  2,148億円   2,114億円    24億円
  H16年度  2,215億円   2,180億円    21億円
  H17年度  2,081億円   2,039億円    30億円
  H18年度  2,091億円   2,039億円    32億円
  H19年度  2,126億円   2,091億円    24億円
  H20年度  2,152億円   2,119億円    22億円
  H21年度  2,427億円   2,344億円    66億円
  H22年度  2,680億円   2,635億円    36億円
  H23年度  2,703億円   2,666億円    32億円
  H24年度  2,763億円   2,730億円    26億円

 実質収支とは「歳入総額-歳出総額-翌年度へ繰り越すべき財源」で算出されます。
この財政運営の健全性を示す実質収支は継続して20億円以上の黒字を確保してきました。

 また、借金の目安となる市債は、平成24年度決算時で熊本市は市民一人あたり43万4千円です。全国の指定都市の平均は63万円ですから熊本市は指定都市平均より良好な水準にあります。

 さらにこの市債は毎年着実に減少しており、H15年のデータと比較すると、市民一人当たりの市債は47,940円減少しています。(H22年調べ)

財政状況をあらわすデータは他にもたくさんありますが、今回は代表的なデータをご紹介させて頂きました。熊本市の財政の健全化は着実に成果をあげてきています。
  

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編集後記
 市役所で次期市長選挙の不出馬会見を見守っていた私の携帯には、会見開始15分後から着信が始まり、ひっきりなしに電話がかかってきました。テレビのニュース速報を見た方々からのお電話でした。ラジオ速報で「不出馬」を「出馬」と聞き間違えた方も。夜まで電話は続きました。(大橋)
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